ある運送業・地方営業所長のISO活用によるルート開拓
記事投稿日2010年05月02日日曜日
投稿者:ISOジャパンネット カテゴリー: General
ISOを取得したP社は、その後不況の影響で10%の業績ダウン。そこで、各営業所長は、新規開拓にISOの成果を活用してみた。その実際事例。
重量物<ピアノ、コピー機>の運搬を、2人乗務で行っている運送会社
営業所従業員7名のP運送のM営業所のいまの課題は、年間2千万の新規の顧客を開拓し、採算を黒字化することだった。
N所長は、引き合いのあったコピー機販社の営業担当常務との商談に臨んだ。
同業他社が2社相見積を出しており、常務から約2割安いものが出ていると連絡があった。
このR常務は、値段だけでは業者を決めない。作業品質、マナー、時間の厳守など細かい要求をしてくる。更に、従業員の教育など長期的なことにも関心を示す。
P運送は、昨年全社でISO9001と14001を認証取得した。コストダウンが全社
で実現し、成果が出ていた。N所長は新規顧客開拓に熱心だった。
・・・ R常務との商談 ・・・・・・・・
R常務:やーお疲れ様、お忙しいところ、すいませんね。まあどうぞ、ご商売はどうですか?
N所長:まあ、何とか前年キープというところですが、かなり、厳しいです。特に楽器屋さんの伸びが全然ないのが、しんどい所です。
R:なるほど、でもコピー機やOAは伸びているんじゃないの?
N:この不景気ですから、なかなかです。
R:ご承知のように、うちの商品は50キロから100キロはあるんだが、この分野で のおたくの実績は?
N:5年前から全社でC(キャノン)社の仕事をやっていまして、ご好評を得ています。
因みに、昨年のキヤノンの配送業者の中の評価ランク2位を獲得しています。
R:ほーう、凄いじゃないか?ところで、お宅の業務の品質はどんな感じなの?
N:品質は一概に説明しにくいのですが、まずこれを見てください。
と言って、過去2年間の顧客満足度調査のデータを見せた。
R:ほう、2年にわたって、98%以上の顧客満足度か?これは、個人の反応だね?
法人の満足度の方はどうかね?調査している?
N:法人の方は得意先と定期的に打ち合わせをしています。荷主から問題点につい
ては、具体的に個別にデータで指摘されています。
昨年一年で我々は全社で、事故件数を半減させました。うちの営業所でもほぼ
同じ結果が出ています。こちらが、ここ半年の実績です。
R:なるほど、いいね。時間の遅延なんかについてはどうなっている?
と矢継ぎ早にR常務は質問してきた。N所長は、以下のISO資料で具体的に説明した。
・ 品質目標実績表 ・ 事故件数前年対比実績
・ クレーム対応状況 ・ 顧客満足データ
・ 是正処置・予防処置 ・ 教育訓練計画
R:ところで、従業員の教育はどうしているのかね?
N:はいそれは、こんな表を毎年作って計画管理しています。
「技能技術資格・教育計画一覧表」をみせた。
R:かなり細かいね、これは、だれが評価しているのかね?
N:私がおこなっていますが、定期的に社内監査がありますので、基準が甘い場合は、修正されます。
R:社員の定着性は?
N:当社は原則社員従業員です。アルバイトや派遣は長期的には事務員を除いて、いません。従ってドライバーの定着性はとても高いのです。
R:お宅と付き合うと、他にどんなメリットがあるのかね?
N:そうですね、他の営業所間とで仕事のやり繰りが出来るので、急な依頼にも対応できますし、大量の場合も、2~3日で全国対応します。
~中略~
商談は1時間を超え、R常務は、感心し納得したようだ。
仕事は来月から月150万ペースで仕事が依頼される事になった。
新規開拓は、成功した。
ISOは、営業のツールになる!所長は実感した。
P運送の所長の新規開拓営業で、ISOの取得をどのように活用したか
をご理解いただけたと思う。 ISO原人
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重量物<ピアノ、コピー機>の運搬を、2人乗務で行っている運送会社
営業所従業員7名のP運送のM営業所のいまの課題は、年間2千万の新規の顧客を開拓し、採算を黒字化することだった。
N所長は、引き合いのあったコピー機販社の営業担当常務との商談に臨んだ。
同業他社が2社相見積を出しており、常務から約2割安いものが出ていると連絡があった。
このR常務は、値段だけでは業者を決めない。作業品質、マナー、時間の厳守など細かい要求をしてくる。更に、従業員の教育など長期的なことにも関心を示す。
P運送は、昨年全社でISO9001と14001を認証取得した。コストダウンが全社
で実現し、成果が出ていた。N所長は新規顧客開拓に熱心だった。
・・・ R常務との商談 ・・・・・・・・
R常務:やーお疲れ様、お忙しいところ、すいませんね。まあどうぞ、ご商売はどうですか?
N所長:まあ、何とか前年キープというところですが、かなり、厳しいです。特に楽器屋さんの伸びが全然ないのが、しんどい所です。
R:なるほど、でもコピー機やOAは伸びているんじゃないの?
N:この不景気ですから、なかなかです。
R:ご承知のように、うちの商品は50キロから100キロはあるんだが、この分野で のおたくの実績は?
N:5年前から全社でC(キャノン)社の仕事をやっていまして、ご好評を得ています。
因みに、昨年のキヤノンの配送業者の中の評価ランク2位を獲得しています。
R:ほーう、凄いじゃないか?ところで、お宅の業務の品質はどんな感じなの?
N:品質は一概に説明しにくいのですが、まずこれを見てください。
と言って、過去2年間の顧客満足度調査のデータを見せた。
R:ほう、2年にわたって、98%以上の顧客満足度か?これは、個人の反応だね?
法人の満足度の方はどうかね?調査している?
N:法人の方は得意先と定期的に打ち合わせをしています。荷主から問題点につい
ては、具体的に個別にデータで指摘されています。
昨年一年で我々は全社で、事故件数を半減させました。うちの営業所でもほぼ
同じ結果が出ています。こちらが、ここ半年の実績です。
R:なるほど、いいね。時間の遅延なんかについてはどうなっている?
と矢継ぎ早にR常務は質問してきた。N所長は、以下のISO資料で具体的に説明した。
・ 品質目標実績表 ・ 事故件数前年対比実績
・ クレーム対応状況 ・ 顧客満足データ
・ 是正処置・予防処置 ・ 教育訓練計画
R:ところで、従業員の教育はどうしているのかね?
N:はいそれは、こんな表を毎年作って計画管理しています。
「技能技術資格・教育計画一覧表」をみせた。
R:かなり細かいね、これは、だれが評価しているのかね?
N:私がおこなっていますが、定期的に社内監査がありますので、基準が甘い場合は、修正されます。
R:社員の定着性は?
N:当社は原則社員従業員です。アルバイトや派遣は長期的には事務員を除いて、いません。従ってドライバーの定着性はとても高いのです。
R:お宅と付き合うと、他にどんなメリットがあるのかね?
N:そうですね、他の営業所間とで仕事のやり繰りが出来るので、急な依頼にも対応できますし、大量の場合も、2~3日で全国対応します。
~中略~
商談は1時間を超え、R常務は、感心し納得したようだ。
仕事は来月から月150万ペースで仕事が依頼される事になった。
新規開拓は、成功した。
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