昨日の役員会
昨日、とある会社の役員会に出席しました。
その会社は、海外にも事業所を持つ中堅企業です。
日本の国内だけで活動している中小企業に比べれば、
やはり、行動力のある方だと思う。
イージス鑑のような機能を組織に内在しているように思う。
しかし、役員の考え方がレトロだ。
凄い頭の良い人たちばかり集まっている。
そして、各役員さん達は、素晴らしいキャリアも持っている。
でも、それは過去のこと、現在の状態ではない。
日本は、農業革命⇒産業革命⇒情報革命⇒知識革命
こういった革命と呼べるくらいの大きな変革を行ってきた。
とりわけ、産業革命では、道具から機械への革命だった。
それによって、大量生産⇒大量消費という大きな時代の変化を位置付けた。
ダウンサイジング化することで効率化を計り、大手企業は、規模の経済性を享受しようと
市場の中でシェア取り合戦に明け暮れ、勝ち残れなかった企業は、新たな戦略に
走った。
差別化戦略やSTP戦略など、同質的な競争は出口の見えないトンネルのようなもの、
そして、結果、市場には、消費の多様化が加速し、企業の利益は減少した。
そして、情報革命では、企業と消費者の力のバランスが崩れ、消費者はますます、
強くなった。それは情報を制するものとしての地位が向上したためである。
最早、顧客経済の台頭は止められない。
そして、知識社会になってくると、ナレッジ・デバイト(知識格差)や、
デジタル・デバイト(情報格差)が企業の格差といっても決して過言ではないだろう。
また、情報は見えない領域にも拡散するといった特徴も持っている為、企業は、
クライシス・マネジメントも考えなくてはならなくなり、また、CSRや環境問題など、
前の時代には無かったコストが収益を食ってしまう。
このように見ていくと、時代は線形で捉えられなくなっている。
なのに、過去の成功体験を、現在から未来のスキームで活用しようとしても、
僕は、おもいっきり無理があるように思う。
現在の情報の早さは、過去の何千倍のスピードである。
ダーウィンの進化論の如く、変化し続けるモノだけが生き残れる時代なのだ。
過去の遺跡やキャリアは考古学者に任せておけばいい。
会社のリーダーや役員さん達は常に未来学者でなければならないのだ。
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