企業活動を行う際には、ITを経営に活かすという前に、まずは経営戦略をしっかりさせておく必要があります。
 ITは、強力な道具ではありますが、逆に言えば、道具に過ぎないということも言えます。
 つまり、それをうまく使いこなすことが重要であり、何をしたいのか、何に使いたいのかをはっきりさせないまま使っても、望ましい効果は期待できません。

 経営戦略を一言で言えば、

「目的を達成するための考え方」

ということができるでしょう。

 そして、その特徴は、

  1. 長期的な考え方、方向性

  2. 目には見えない

  3. 顧客からは見えない


とまとめることが出来ると思います。

 では、達成するための目的とは何でしょうか?
 世の中には様々な組織がありますが、営利を目的とした企業であれば、利益の追求であったり、顧客価値の創造であったり、また、事業そのものの存続であったりと、様々な目的が考えられます。
 会社であれば、その設立のときに、何らかの目的を持って作られたはずで、それが経営理念とか、ミッションと呼ばれるものになっているはずです。
 経営戦略は、その目的を達成するための道筋を示すものであり、常にゴールを見据えたものである必要があります。それを見失い、目先の問題に、場当たり的な対処をするようになってしまうと、限られた経営資源を無駄にしたり、大きな回り道をしたりすることになってしまうというわけです。