返金保証には、コスト面でのリスクが当然つきまといます。

そもそも、そのリスクが販売管理費に上乗せされている(つまり、売値が高い)なら、それを負担しているのはまじめなお客様ということになります。

しかし、企業側では返金にかかるコストを、顧客の声を集めたり、本音を探るための経費と受け止めているところも多いようです。また、返品できるなら試しに買ってみようと考えるお客様の決断により、売り上げと利益自体が伸びる効果も見逃せません。

ロッテリア以外では、ユニクロも返品・交換に応じることで知られています。昔のCMでは、返品に焦点を絞った作品もありましたが、いまではとくに告知していません。競合であるH&Mも30日以内の返品を受けつけています。

変わったところでは、中古車販売のガリバーは2009年から名義変更後でも返品を受けつけることにしました。しかし返品率はゼロに近い数字である一方、2009年3~5月期は最高益をたたき出したそうです。

一般に通販は返金制度が有効であるとされ、あのAmazonやファンケルも取り入れています。ファンケルの返品率は1~2%だそうです。さて、返金保証をしながら返品リスクを最小限に抑えるためには、いくつかのルールがあります。それは…

●商品自体のパフォーマンスを高める努力を常にすること
●予期せぬおまけやサービスをつけること
●完全前払いを前提とすること


こうしたルールに留意し、返品理由に注意深く耳を傾けて改善を重ね、そして売り上げアップをもくろむなら、返金保証制度もチャレンジしてみる価値があるでしょう。