価格競争から商品力競争へ
記事投稿日2013年01月13日日曜日
投稿者:有限会社あさひ流通企画 カテゴリー: General
主要小売り各社の3~11月期決算が発表された。(日経)
業態の垣根を越えた競争が激しくなる中、
消費者の「選択消費」が各社の業績に明暗を分けている。
日経が小売業65社の集計の中では、過半数の34社の経常利益は悪化した。
1、増収増益組
・専門店
ファーストリティリング、ニトリ、良品計画やABCマートなど専門技術を生かし、
他社にない機能性や品質を強化した商品づくりで客単価を引き上げて好調。
・百貨店
東日本震災の反動や高額品の販売好調で増収増益を達成。
・総合スーパー
セブン&アイHD、イオンはスーパー以外の業種が好調で
業績は微増だが、ユニーは減収減益。
・コンビニ
PB商品が好調のセブンイレブン、ローソン、ファミリーマートは
営業最高益を達成できたが、それ以外のコンビニは減益になった。
2、減収減益組
・食品スーパー
マルエツは78%の減収、63%の減益、ダイエー、西友は赤字に転落。
コンビニ等の異業種の攻勢に対して、商圏内のお客様はじわじわと
コンビニやドラッグへ流れている。
不景気に強い食品は各業態からの進出で、消費は分かれて来ている。
食品スーパーは消費者離れを食い止めようと値下げ合戦を始めたが、
それを止めることは出来なかった。
消費者の多くを占めていた中間所得層はバラけて、高所得と低所得層へと比重が移っており、
消費者ニーズは2極化から消費場面に合せて3極・4極へと分化して来ている。
寡占化が進むコンビニは上位3社に更に集中して来ており、
食品スーパーも各社の業績に明暗が分かれて出て来た。
その差は商品力。
そして商品力強化に向けて、スーパー各社はPB商品開発に力を入れる。
セブン&アイ、イオンのトップバリューは別として、
・「CGC」ブランドは1200品目、2900億円
・ユニー、イズミヤ、フジの「スタイルワン」は2000億円
・バローは「Vセレクト」1400品目550億円
・ローソン「ローソンセレクト」は1500品目1800億円
・セイコーマートは1000品目、600億円
など、スーパー・コンビニ各社の代表PB商品が育って来ており、
又各社はPB商品を同業社に対して販売を広げ、地域共栄圏を築きつつある。
商品力強化はPB商品に限ることなく、小売業や外食産業の課題。
・幕の内弁当が売れている
健康志向の高まりから栄養バランスを考えて、
煮物、和え物の野菜類や焼魚など多彩なおかずが
女性に人気を博している。
・居酒屋大手のチムニーや大庄は
当日水揚げした魚を直接仕入れて提供する店舗を増やす。
味やサービスにこだわり、価格よりも品質を優先する商品づくりで消費者を取り込む。
・外食やスーパーで米国産牛肉の販売を強化する動きが広がっている。
昨年11月の審議会を経て、輸入制限が今年から生後30カ月に緩和されることを受け、
輸入価格も低下し、需要が広がるとの見方から各社の販売に力を入れる。
美味しくて、安全性が確保されれば消費者からの支持は広がる。
・即席めんメーカーは「生麺風」袋麺の生産能力を拡大する。
値段が高くても好評の即席めんの東洋水産の「マルちゃん正麺」、
日清の「日清ラ王」の増産を計画する。
価格が高くても売れている両商品の特徴である麺食感が商品力だ。
2013年も消費環境は容易に改善する事はなく、
価格競争では消費者の支持を得ることは難しく、
価格以外の部分でどれだけ他社との違いが出せるか、
製販含めて商品力競争が活発になり、中でも惣菜・米飯の商品開発が進みそうだ。
今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司
その他、興味のある方は: http://www.asahi-kikaku.net
業態の垣根を越えた競争が激しくなる中、
消費者の「選択消費」が各社の業績に明暗を分けている。
日経が小売業65社の集計の中では、過半数の34社の経常利益は悪化した。
1、増収増益組
・専門店
ファーストリティリング、ニトリ、良品計画やABCマートなど専門技術を生かし、
他社にない機能性や品質を強化した商品づくりで客単価を引き上げて好調。
・百貨店
東日本震災の反動や高額品の販売好調で増収増益を達成。
・総合スーパー
セブン&アイHD、イオンはスーパー以外の業種が好調で
業績は微増だが、ユニーは減収減益。
・コンビニ
PB商品が好調のセブンイレブン、ローソン、ファミリーマートは
営業最高益を達成できたが、それ以外のコンビニは減益になった。
2、減収減益組
・食品スーパー
マルエツは78%の減収、63%の減益、ダイエー、西友は赤字に転落。
コンビニ等の異業種の攻勢に対して、商圏内のお客様はじわじわと
コンビニやドラッグへ流れている。
不景気に強い食品は各業態からの進出で、消費は分かれて来ている。
食品スーパーは消費者離れを食い止めようと値下げ合戦を始めたが、
それを止めることは出来なかった。
消費者の多くを占めていた中間所得層はバラけて、高所得と低所得層へと比重が移っており、
消費者ニーズは2極化から消費場面に合せて3極・4極へと分化して来ている。
寡占化が進むコンビニは上位3社に更に集中して来ており、
食品スーパーも各社の業績に明暗が分かれて出て来た。
その差は商品力。
そして商品力強化に向けて、スーパー各社はPB商品開発に力を入れる。
セブン&アイ、イオンのトップバリューは別として、
・「CGC」ブランドは1200品目、2900億円
・ユニー、イズミヤ、フジの「スタイルワン」は2000億円
・バローは「Vセレクト」1400品目550億円
・ローソン「ローソンセレクト」は1500品目1800億円
・セイコーマートは1000品目、600億円
など、スーパー・コンビニ各社の代表PB商品が育って来ており、
又各社はPB商品を同業社に対して販売を広げ、地域共栄圏を築きつつある。
商品力強化はPB商品に限ることなく、小売業や外食産業の課題。
・幕の内弁当が売れている
健康志向の高まりから栄養バランスを考えて、
煮物、和え物の野菜類や焼魚など多彩なおかずが
女性に人気を博している。
・居酒屋大手のチムニーや大庄は
当日水揚げした魚を直接仕入れて提供する店舗を増やす。
味やサービスにこだわり、価格よりも品質を優先する商品づくりで消費者を取り込む。
・外食やスーパーで米国産牛肉の販売を強化する動きが広がっている。
昨年11月の審議会を経て、輸入制限が今年から生後30カ月に緩和されることを受け、
輸入価格も低下し、需要が広がるとの見方から各社の販売に力を入れる。
美味しくて、安全性が確保されれば消費者からの支持は広がる。
・即席めんメーカーは「生麺風」袋麺の生産能力を拡大する。
値段が高くても好評の即席めんの東洋水産の「マルちゃん正麺」、
日清の「日清ラ王」の増産を計画する。
価格が高くても売れている両商品の特徴である麺食感が商品力だ。
2013年も消費環境は容易に改善する事はなく、
価格競争では消費者の支持を得ることは難しく、
価格以外の部分でどれだけ他社との違いが出せるか、
製販含めて商品力競争が活発になり、中でも惣菜・米飯の商品開発が進みそうだ。
今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司
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