今夏のボーナスがバブル崩壊後の最低水準を更新する見通しと

民間調査機関が相次ぎ出している。

東日本震災や海外経済の停滞で、昨年の企業業績が落ち込んだ為と報じた。


日経がまとめた2012年の賃金動向調査で年間一時金支給額は

前年比3.7%減で、昨年割れは3年ぶりとなった。

製造業が4.06%と落ち込み、非製造業は百貨店やスーパーはプラスだったが、

全体では1.9%の減となった。

特に国家公務員のボーナスは復興財源に充てる為に削減され、

前年比10%減になることが決まっている。

百貨店やスーパーのお客様の多くは、今夏のボーナス消費を節約することになるかも知れない。


今、百貨店食品の惣菜売場が元気だ。

全国百貨店の惣菜の売上は3月が前月比で9.5%増と11カ月プラスで推移している。

西武池袋本店ではこれまで800円前後だった弁当の売れ筋が、

1000円~1500円に上昇しており、弁当の売上は前年同期比10%伸びていると報じた。

スーパーの米飯も伸びているが、2桁までは届かない。


百貨店のお客様は週に一度、又は月に一度か二度来店が中心のお買い物で、

スーパーとは来店動機が異なるが、百貨店の専門店は商品・値段共にレベルは高い。

震災後、食の安全性に目を向ける消費者が増え、商品の製造元がハッキリしている

デパ地下への信頼度が上がって来ているのも一因だと思う。

又、日経では震災を契機に家族と一緒に自宅で過ごす時間を大切にする人が多くなり、

結果、惣菜や調理器具など少々値段が高くても買われるプチ贅沢にも起因していると報じた。

世の中には南海地震や原発事故不安を抱えている人は多く、

その中で消費者は節約と生活にちょっとした楽しみを求めている。


マクドナルドは低価格とプチ贅沢をうまく組み合わせた戦略で好成績を上げている。

7月から高単価コーヒーを提供する「マックカフェ」をハンバーガー店に併設し、

5年後を目途に現在店舗の3割に当たる千店に拡大する予定だ。

1杯300~350円と価格帯はスタバや他の喫茶店より安く設定する。


又、同社は250円のセットメニューの販売を5月から始める。

昼食帯を中心に大手牛丼チェーンやコンビニに対抗する為に、

同じ価格帯の商品を投入すべきと判断した。

250円セットはポテトの他、ハンバーガーなど4品の中から1品を選定する。

その他にプレミアムコーヒーSを100円や500円セットも投入し、

同社では「これから100円、250円、500円の3つの価格帯で消費者を獲得したい」と述べている。


西友が今春から販売を始めた中国産米が売場では品切れするほど人気を博し、

国産米神話が崩れて来ている。

見た目や食感は国産と変わりないとの試食結果も出ており、

国産米の値上りに合せて今後の人気は上がってくると思われる。

日本人の米の消費は家計支出に対して前年比4.1%減の27,780円

パンは同0.2%増の28,368円とパンが米を上回った。

スーパーやコンビニで販売する弁当は伸びており、今後外国産米が弁当にも進出して来ることも近い。


又、西友はウォルマートと共同で米国産牛肉の買い付けを始め、

カルビ肉100g¥97の超安価格で販売を始めると報じた。

仕入れはグローバルで拡大し、国内・国外を問わず物の本質追求を求め、

食の安全安心を前提とした、本当に価値ある物に消費が集まって来る。

国内のスーパーを始め小売業は仕入れの多様化を広く国外に求めて行く時代になっている。



今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司


その他、興味のある方は: http://www.asahi-kikaku.net