総務省は17日、2011年10月時点の日本の推定人口を発表した。

定住外国人を含む人口は1億2779万9千人で、1年間で25万人減少。

減少巾は1950年以降の統計で過去最大、

65歳以上の老齢人口割合は最高の23.3%に達した。

原発事故の影響で福島県は1.9%の減少や外国人の国外転出が大きい。

この人口減少の流れは2050年まで続くと予想されると言う。


人口が減少し、需要が増えない一因もあり日本のデフレ経済は続いている。

その中で日銀は2012~13年の消費者物価上昇率を引き上げ、

当面1%の上昇を目指す方針を決めた。

新興国の需要増から生鮮品の物価は上がると予測されるが、

その他の物価は石油資源を除きあまり上がる気配はない。


人口減少と物価のデフレ状況が続く日本、

小売り業の出店加速が予想される2012年、

北海道の食品スーパー「アークス」が東北のユニバースに続き、ジョイスを買収した。

東北地盤の中小スーパーは市場縮小の中で、単独で生き残るのは難しいと危機感を持つ。

アークスの横山社長は「生き残りの戦いはこれからも続く」と述べ、

東日本エリアへのM&Aへ意欲を示している。

現在、青森のマエダ、岩手のマイヤ、福島のキクチなどの「マークス」、

秋田の伊徳とタカヤナギでユナイトHDなど協同仕入れ機構を結んでいるが、

今後はMD力の強化と管理コスト削減を含めてM&Aは活発になることでしょう。


アイリスオオヤマの大山社長は「ピンチはビッグチャンス」の本の中で

バブルの度に需要と供給のバランスが保たれ、優勝劣敗が起こり産業基盤が強くなるという

メカニズムを持っていると述べています。

又、優勝劣敗の中で業種がいいとか、企業の大小と言うレベルではなく、

変化に対応する経営力を備えているかどうかが、勝ち負けにつながって来るとも述べています。

アイリスオオヤマは植木鉢から始まり、最近はLED電球まで市場の需要を先取りして、

毎年1000アイテムの新商品を出し、新商品の売上が50%を超えている。


小売りの中でコンビニの元気が良いのはまさに「変化対応」で伸びて来ている。

日常の生活用品の中で、NB商品はスーパー価格に値下げし、PB商品を充実させ

主婦層の取り込み拡大を図っている。

又、マクドナルドの入れ立てコーヒーが好調であることから、

コンビニの店頭で入れるコーヒーの販売を拡大する。

ローソンは店頭入れ立てコーヒーを「マチカフェ」と名付け、

2013年2月までに2.5倍の2500店に増やし、

セブンイレブンも抽出マシンやコーヒー豆を刷新し、「セブンカフェ」で味の改善を図る計画。


その点から見ると、食品スーパーの動きは遅い。

「お客様第一」のスローガンを掲げながら、

お客様の変化について行っていないように感じるのは私だけでしょうか。

高齢化、単身世帯の増加、生活活動時間帯や嗜好の変化に対して

自店の品揃えや売場の括り、作業方法や出勤シフトの変更など

変化対応が異業種に比べ、スピード感がありません。


今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司


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