2012年は団塊の世代が65歳に到達する年になります。

高度成長時代に労働力として貢献して来て、

今年から年金生活に入る人達が多くなるのだと思います。

しかし、体力・気力とも十分に残っている中で、

どのような消費を心がけて行くのでしょうか。

新聞雑誌で報道されて来た内容は

・自分向けに趣味や向学に消費する

・家族に対しては孫世代に定期的に消費する

・元気な内に、人生を楽しむ行楽に消費する

・普段は節約し、必要と感じるものに消費を惜しまない

彼らは戦後に生まれ、苦しい生活も又バブル時代も経験しており、

消費することには納得したものが必要なのです。


最近、主食の米について低価格米が値上りしていると報道され、

北海道産のきららや青森産のつがるロマンなだが新米の出回り時に比べ

3%前後の値上りとなっている。

反面、新潟産コシヒカリなどの卸価格は軟調に推移している。

食を預かる業界にとって消費者の良いものを納得志向する反面、

低価格志向が根強い消費者が多いことも事実です。


8年連続増収増益の日本マクドナルドは、

ハンバーガーの宅配サービスを全国展開すると発表しました。

新サービスによって、家庭やオフィスで食べる「中食」に

対応することで成長を目指すとしています。

政府団体の調査によると、2025年にかけて国内の食料消費支出は

1.9%減に止まるが、それは

家で食事を作るための支出は減っても、弁当やハンバーガーなどの調理品の

比率は5ポイント近く増えると予想しているからです。

それに対してはサービス力が鍵になると企業は見ています。


更に進む高齢化時代と昨年の震災を経験して、

消費者の多くは「家庭の食事」の大切さを再認識している。

家庭の食事を高齢者や単身者を含めて提案して行く為には

宅配サービスは重要になって来ています。

外食産業の宅配サービスが増えて行くことが予想される中で

食品スーパーは食材だけでなく惣菜・弁当・寿司などの調理品についても

宅配サービスを強化することが重点になります。


デフレが続き食品業界で値下げ・安売りが競争になりましたが、

2012年は少し変化が出て来ています。

牛丼戦争で松屋フーズが「牛めし」を値下げしましたが、

ライバルのゼンショーや吉野家は静観の姿勢でおり、

今後は牛丼以外の商品や高価格帯に力を入れて成長を探っています。

又、ビール戦争においても、第三のビールは昨年は伸び率が鈍化し、

新商品の発売も急減しました。

2012年、ビール各社は自社の定番や高品質ビールに重点を置き、

販売計画を立てています。


消費税論議が活発になる2012年、

団塊の世代消費が目立つようになり、

消費は安さから味・品質へ、そしてサービス競争へ変化しています。



今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司
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