・小売業で円高還元の取り組みが少ない

1ドル¥75の円高水準が続いているにも関わらず、

小売業の円高還元セールはイトーヨーカ堂など一部の企業に留まっている。

ヤフーのネットショッピングで実施した円高還元セールは、

昨年同期の30%程度に終わっていると言う。

日本の長引くデフレで消費財の価格は下げ続けている中で、

消費者は円高による株式相場ダウン、それによる含み資産の目減りなど

消費者にとって円高はデメリットを感じている。

ロープライスを看板にしているウォルマートの価格の安さもあまり伝わって来ない。

消費者は価格に鈍感になって来たのではないでしょうか。


3月の震災と原発事故を経て、国民は物不足と食品の安全性を再確認した。

商品の品切れと安全性はその他の条件に比べて絶対必要な条件であり、

消費者はそのことを改めて感じており、

又、小売り店においても商品を安く売ることよりも、

商品の安定供給出来るインフラ整理といかに自店の商品が安全なのかを

消費者にPRすることが重要であるかを再認識したと思う。

そして、その結果が売上と利益に結びついて来たことも分かった。


・食品メーカーや卸は惣菜工場や物流網を強化している。

商品の安定供給を捉えるとコンビニは自社の協力メーカー・工場を整備しており、

コンビニ各社の取り組みは今後の競争につながるものとして注目すべきことあり、

そのような商品政策の基に食品メーカーや卸は積極的に協力していく姿勢が見られます。

スーパー各社は逆にデスカウント競争が全面に出て、

価格の安さで消費者を引き付けようとする政策や店づくりが目立ちますが、

大変気になるのは私だけでしょうか。


・飲食で面白い記事を眼にしました。

入店した際に一定のチャージ(1500~2000円)を払えば

あとは原価で飲食が出来るバーが人気を博している。

アサヒスーパードライ284mlが150円、竹鶴21年ピュアモルト420円など

その名も「原価バー」で店はチャージ料金で経営が成り立つ仕組みで

お客は商品の価格を気にすることなく、価値観を満足させることが出来る。

お客様は全ての情報が公開された中で、自分で納得してお金を使いたい。

そこには安心感を得た満足感がある。


・先日、自転車店では日本一の「あさひ」の下田社長のお話を聞く機会がありました。

最近は自転車ブームですが、駅前に放置された自転車を見れば

国内の自転車は飽和状態にあり、大手スーパーやホームセンターで安売りしています。

その中で「あさひ」は上場を果たし、増収増益を続けています。

そのあさひの強みを下田社長は「人間力」にあると話されています。

1、お客様に対する従業員の姿勢サービスは店が増えても変わらない。

2、お客様から商品や店についての要望は「イエス」から聞いて努力工夫する。

3、商品、店内を磨き上げ、基本を大切にする。

4、これらはお客様第一を商品、売場、サービスで表現していくこと。
まさに小売業・サービス業の真髄だと思います。

「お客様第一」は小売業の標語になっていますが、

これを現場で自信を持って実践出来ている店は少ない。


今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司


その他、興味のある方は: http://www.asahi-kikaku.net