牛肉の消費・売上が回復しない。

放射能物質セシウムによる肉牛の汚染問題が表面化してから

1カ月が経とうそしていますが、この問題が他県へと広がっています。

お盆を控えて、この牛肉風評被害はスーパーを始め各小売業・飲食業に

大きな打撃を与えています。

国産牛肉の消費低迷に対して、輸入牛肉や豚肉・鶏肉へシフトを仕掛けているが、

消費回復するまでには至っていない。

消費者は汚染した牛肉問題だけでなく、

行政や販売店の情報公開について不審を抱いているのではないでしょうか。


先週はイオンが肉牛の放射能全頭検査をすると発表しましたが、

その後、スーパーではイトーヨーカ堂とイズミヤは牛肉の納入業者に全頭検査を要請、

ライフコーポレーションは自社のセンターに検査機器を導入し、検査体制を取ると言う。

外食ではゼンショーが自社検査を実施していますが、

ロイヤルHDが月内にも検査機材を揃えて自社検査をことを明らかにした。


多くの小売りや外食産業は自社で検査出来るところは限られる為、

今後は公共機関や納品業者で全頭検査を実施し、

その内容を全て公表することで牛肉の消費回復を期待することになるだろう。


少子高齢化社会が進展する中で、高齢化する消費者に対する小売業の対応が問われています。

高齢化による小商圏化が進むことによって、

商圏範囲500mのシェアをいかに確保することが出来るかが課題であり、

その為に商品、売場、店舗を消費者の求めるもの・ニーズを取り入れて行く姿勢が必要になっています。


1、商品では、魚介・野菜が中心の和風惣菜、小サイズ、一口サイズ、柔らかさ、タレかけ・・

2、売場では、取りやすさ、高さ、見やすさ、表示の文字サイズ・大きさ、関連陳列、目立つ展開・・

3、店舗では、高低差、突き台、通路、照明、空調、案内表示、配達、休憩・談話場所・・・
これらは各部門が揃って取り組むことによって効果が発揮されます。


スーパーにおいてチェーン店だからと言って本部集中ではなく、

店舗の権限を拡大していくことで各商圏の違いに対応していく試みが見られます。

首都圏スーパーのオオゼキは全ての部門で各店仕入れを実施、

東武ストアは各店店長の品揃え、チラシ作成、人員などの裁量を拡大すると発表しています。

これは大型、小型店を問わず全店で実施するとしています。


今後、この傾向は他社にも拡大していくように思いますが、

注意しなければならない事は、

利益の根源である商品の品揃えを全て店にゆだねることは利益確保に問題を生じます。
企業の利益は商品の売上と利益に集約されており、

全店で売り込んでいく商品を明確にした中で、各店の品揃えを進めなければなりません。
  
又、各店の担当者にも商品管理の知識・情報を十分に与え、

育成していくことも大きな課題です。



今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司


その他、興味のある方は: http://www.asahi-kikaku.net