先週のニュースに大手スーパーのイオンやセブンホールディング

はディスカント(DS)店の出店を拡大することが発表されました。

又外食チェーンにおいても関西のフレンドリーは

サラダバー付きステーキセットを3割の値下げや

居酒屋でも割安感を出す為に主力メニューを据え置き中味を充実させる。

同社は2010年まで4年連続で営業赤字となっており、

客数アップを狙って売上・利益確保が出来る体制づくりを目指す。

値下げによる客数アップ対策は小売り・外食の宝の小槌になるのでしょうか?


その中、マクドナルドをV字回復させた原田社長の戦略が大変参考になります。

2004年、業績悪化のマクドナルドのCEOに就任された原田氏は

客数アップ策の前に実施したことは

「QSCを高めること以外はやらなくても良い」と指示をだして

・Q品質、Sサービス、C清潔を店で徹底することを訴えました。

QSCは物販業において全ての土台になると訴え、

QSCが不十分な中において、どんな販促も効果を上げることは出来ない。


・マクドナルドは「何屋」なのか。

業績が不振になると、何か売れる商品はないかと本業以外の商品を探すことがするが、

マクドナルドの特徴、らしさはアメリカンスタイルのハンバーガーを売ることにあると

原田社長は訴えました。

そしてQSCが徹底されることで、従業員のモラルも上がり、

その後の¥100バーガー、テキサスバーガーとヒットして客数増、売上増と

7期連続の増収を続けています。

スーパーにおいても各店の違いが見えにくくなっており、

今後、「スーパーの何屋」を求めるのかが重要になっています。


小売り売上の伸びが止まる中、スーパー各社のコストダウン対策として

加工センターによる生鮮、惣菜の集中加工処理を進めています。

中部地区のヤマナカは2012年農産の加工センターを計画、

2014年に惣菜のセンターを計画すると発表しています。

生鮮、惣菜を集中加工することで、店舗作業を削減してコストダウンが出来、

売場のチャンスロスをなくして売上につなげることを狙っています。


しかしセンター加工のデメリットもあり、

消費者が店舗を選ぶ第一は商品ですから、センター加工した商品が

店舗加工した商品よりQSCが上でなければなりません。

店舗加工の鮮度にセンター加工の鮮度は勝てません。

しかし、店舗加工は加工技術にバラツキが出る懸念があり、

各店舗の加工技術を向上させる為の従業員教育はセンター加工に勝つ必須条件になります。


厚労省の2010年賃金構造基本調査によると

小売業の平均年収は451万7300円と全産業平均の466万よりも低い。

これは小売業の低生産性から来ており、

小売業の賃金改訂は優秀な人材を確保する為の重要な課題であり、

そのためには生産性の改善策が欠かせない状況となっています。


生鮮・惣菜の集中加工センターと店舗従業員教育は

これからのスーパーマーケットの大きな課題です。


今週の1品  *スーパーの店頭: 惣菜、米飯、寿司

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