3月になって多くの小売業は新年度に入った。

好決算が目立つ製造業に比べ、小売業は厳しい環境の中で2011年を迎える。

その中、大手のイオンは総合スーパーのジャスコ、サティ、北海道のポスフールの

合併で店名を「イオン」に統一して営業をスタートした。


合併や業務提携は新日鉄と住友金属に代表されるように、

今後は小売業においても将来を見据えて活発に行われるのではないでしょうか。


食品大手の明治乳業、グリコ、ロッテ、森永乳業・製菓の5社は物流提携や

原料の共同仕入れに乗り出すことになった。

アイス市場は5社合計で6割を占めており、

アイスは冷凍物流でコスト面でも対策が必要になっていたが、

共同配送で10~20%の物流コストダウンを図ると報道された。

その他、サントリーは清涼飲料の原料調達を仏の大手シュウェップス、

ニュージランドのフルコアと共同調達することを発表している。

食品メーカーは将来の原料値上りに対して、同業の競争相手と積極的に手を組み

コスト削減を図り、グローバル社会での生き残りを図ろうとしている。


立地産業の小売り・サービス業は縮小する消費ボリュームの中で、

大手スーパーは従来の商圏のすき間を狙った小型店戦略が活発化してきた。

スーパーの生い立ちの中で小型店は古い店舗に多く残っているが、

老朽化が目立っており、収益につながっているところは少ない。

そこでもう一度古い小型店に焦点を当て、ハードと品揃えとオペレーションの

改装が必要になっているのではないか。


超小商圏に向かって、小型店の商品構成は従来の店舗の小型版ではなく、

消費者の多頻度来店を目的に商品構成を見直す中で、

注目されるのは惣菜・米飯の構成です。

惣菜・米飯の売上は従来の店舗では10%前後の構成であるが、

小商圏、少子高齢化世帯を予測すれば、

今後は15~20%のウェートを目標にした店づくりが見えてくる。


惣菜の製造販売はコストがかかり儲からないとの意見もあるが、

店舗における惣菜製造は

・原料仕入れ形態の変更

・製造方法・調理器具の変更

・多能工化への変更

・シフトの変更

を実施していくことで、店舗に利益をもたらすことになり、

惣菜の成長につながると確信しています。

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