1月の街角景気に改善傾向が続いている。(日経)

内閣府調査の景気調査で、経済活動を映す街角景気は

前月よりも3.7ポイント高い49.5と改善した。

上昇は3カ月連続で、

足元の円安・株高を好感し、企業の業績改善に期待が広がっている。

数か月先を占う先行き判断指数も、前月から5.5ポイント高い56.5となり、

2001年以降で2番目に高い水準になった。


企業の業績改善-消費回復を見越してか、

2013年のショッピングセンター(SC)の開業件数予定は70件と

前年よから倍増する計画だ。(日経)

平均店舗規模は1万3千平方mと中小だが、

地方の駅前などを中心に、サービス系テナントを取り込んで出店する。

一番影響を受けるのが地域の食品スーパーになり、特に週末の客数減が懸念される。


小売り競争が厳しくなる中、2極化消費に対しての販売戦略が目立って来た。

・セブンイレブンの店頭に並ぶデザートの内、常時陳列される定番比率が8~9割に達する。

 同社のデータでは売上上位にはシュークリームなどの定番が決まっているという。

 商品の入れ替えが激しいコンビニ商品の中で、

 定番商品と言えども味・品質を磨き消費の2極化に対応した結果だと思う。


・食品スーパー、エコスは鮮魚売場に「産地直送」コーナーを設け、

 対面でお客様の注文に応じて魚を加工したり、調理の相談を受けたりして、

 中高年を中心に売れ行きは好調だという。

魚消費が伸び悩む中で、商品の価値観を上げて販売を伸ばす売り方が支持されている。


・ドトール・日レスHDの「星乃コーヒー店」はフルサービス型の出店を加速する。

 セルフ型のコーヒー店、FFやコンビニのコーヒーショップが増える中で

 落ち着いた雰囲気の店内で店員が注文を取るフルサービスタイプが好調だという。

消費者は生活場面に応じて、¥100コーヒー店だけでは得られない満足感を

フルサービス型喫茶店に求めている。


・小売業では更に値下げをする企業が増えている。

 3月以降にダイエーやイオンでは格安PB商品など更に追加値下げを検討し、 

 「無印良品」の良品計画は雑貨など約200品目を1~3割を値下げ、

 カインズも3月に日用品を中心に100品目を追加値下げする。

値下げしても荒利額は落とせない。コストダウンの見通しがあってこその値下げ戦略だ。


日経が20~60代の男女1000人に尋ねたところ、

・4人に1人は1週間に3日はコンビニに行くと答えた。

 1年前よりコンビニに行くと答えた人は約2割、

 スーパーやドラッグに行く機会が減ったと答えた人も約2割となり、

 コンビニが他業種から消費者を取り込んでいることが鮮明になった。

 コンビニは今後ドリップ型コーヒーに力を入れ、FFの顧客を取り込む。


・FFの代表であるマクドナルドは2012年12月期の経常利益は

 前年同期比14%の減と7年ぶりの減益になったと発表した。

 ¥100コーヒーで動員した顧客が、他の商品を合せて購入する関連販売につながらなかった。

マックの商品力が落ちたとは言えないが、バックには少子高齢化とそれによる異業種間競争がある。

同社は今後、朝マックや宅配に力を入れ、過去のモデルを変えようとしている。


国内消費は少子高齢化現象をベースに2極化消費は益々顕著になって行く。

自店は商品とサービスを磨き、付加価値を付けた価格で勝負するのか。

又は余分なサービスを剃り落し、価格による価値観で勝負するのか。

一番危険なのはその中間であり、現状維持に留まっている店であり、

いずれにしても戦略・体質変換には時間がかかり、

その第一リミットは2014年4月の消費増税に迫っている。



今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司


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