2013年 4月の記事一覧

«Prev1Next»
13年04月28日 10時31分59秒
Posted by: asahikikaku
「本物消費へ、業績拡大から賃金上昇へ」

消費回復の指標が現れて来ている。

・3月の全国スーパー売上高は既存店ベースで1.7%増加(日本チェーンストア協会)

 衣料・住居関連の伸びが全体を底上げしたが、食品は0.3%減に留まる。

・日経消費DIの4月調査では前回を13ポイント上回るマイナス8となり、

 リーマンショック前の2007年7月(マイナス2)以来の水準に戻した。

 しかし、スーパーは6ポイント悪化しマイナス21となり、

 他の小売り・サービス業が改善する中で一人負けの状況が続いている。


今後の消費本格回復には

・企業業績の回復・拡大の意見がトップで71.6%

・次いで夏のボーナスの増加が63.3%と賃金上昇に期待がかかっている。

又、今後3カ月後の業況見通しでは12ポイント改善し、

消費DIはマイナス1とリーマンショック前の状況を予想する結果が出ていた。


そこで先週の小売り・外食各社のニュースを拾って見ると

・ローソン、スリーエフのコンビニ各社が野菜や果物の品揃え強化店を増やし、

 更に主婦や高齢者の需要を取り込み集客力を高める政策を公表。

 大半は市場からの供給だが一部は自社の物流拠点で小分けパックし、

 弁当などと混載した配送で積載効率をアップする。

 青果物を扱う店舗は他店より売上は5%程度伸びるという。


・サークルKサンクス、ミニストップは入れ立てコーヒーを100円に値下げ、

 セブンイレブンに対抗する狙い。

 単なる値下げは客単価を下げるが、それによって客数を増やせるか?、

 トップと競合するには価格だけでは難しいのが定説だが、

 これは喫茶店やファーストフードを巻き込んだ競争になっている。


・生活用品製造卸のアイリスオーヤマは仙台の農業法人とコメの卸売りに参入し、

 来年からホームセンターや外食チェーン、スーパーで販売する。

 米の品質を優先し、大型の低温倉庫で保管し、受注に応じて精米する。

 陳列においても1~2週間で回転させ、鮮度を維持する計画。

 
TPP交渉を控えて、同社は品質の高いコメを国内だけでなく、

欧米やアジアなどの輸出に振り向け、日本の農業活性化を後押しする。


・外食大手のワタミは宅配弁当エリアを拡大し今後の主力事業にする。 

 弁当の配送拠点を2017年までに1200カ所と現在の3倍まで増やし、

 製造工場を現在の11カ所から更に今年新たに増設する。

 弁当宅配事業は18年には前期の4.2倍の1100億円を計画する。


・食品スーパーは合併・経営統合で競争力を強化する動きが続き、

 新潟地盤の原信HDと群馬地盤のフレッセイが10月に経営統合、

 京浜急行傘下の京急ストアは同じ傘下のユニオネックスと4月合併した。

 両社共、合併によるスケールメリットを生かした商品開発を強化し、

 異業態競合の時代に生き残りを賭ける。


国内市場飽和が言われる中、アイリス・大山社長の持論である

生活者目線で生活の中を見れば、まだ沢山の不満が残っており、
 
その不満を解消する事をビジネスに取り入れることによって、

消費者の支持を得て成長する事が可能になる。


その生活者は地域のスーパーやサービス業で働くパートさん、

これからパートさんの力を最大限発揮出来、取り入れる店が繁盛するに違いない。


今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司


その他、興味のある方は: http://www.asahi-kikaku.net
13年04月21日 11時36分32秒
Posted by: asahikikaku
「国内景気・動き出す消費」

円安・株高を好感して消費者は財布のヒモを緩め、企業は生産を増やし始めた。

アベノミクスによる心理的効果が効いて来る事を先取りしようと

スーパー各社の2013年度出店計画は4割増と意欲的だ。

主要20社の新規出店計画は172店。

・イオンやセブン&アイの総合スーパーは出店を2倍に増やし、

・ライフコーポレーションは15店舗、ヤオコーは10店舗を計画、

しかし、日経調査の回答企業の8割は既存店売上が前年を下回っており、

各社は出店を拡大する一方、不振店の閉鎖を進める計画だ。


日経調査の主要業種・4~6月産業景気予測では

・百貨店、コンビニは薄日が差しているが、

・ドラッグ、外食産業は曇

・スーパーは小雨

消費者心理は改善して来たが、生鮮食品を含め低価格志向は強く、

値下げリスクによる業績への影響は避けられないとの見方が多い。


日本百貨店協会発表の3月全国百貨店売上は既存店ベースで3.9%増、

7年ぶりの3カ月連続の増加となり、景気回復の恩恵を受けているが、

中国四国地方の百貨店は前年比2.7%減と地方への普及は遅れている。


アベノミクス効果は外食産業の高級店だけだったが、一部に効果が表れ始めた。

・13年連続増益となったハイデン日高では深夜の売上が伸びて来た。

・長崎チャンポンのリンガーハットでは、最近の夕食ではいいものを食べたい

 と言う消費者が増えて来た為、黒豚を使用したメニューの投入を始める予定。


日本マクドナルドはハンバーガー¥100を¥120に、

チーズバーガーを¥120から¥150に値上げすると発表。

同社では代表的な定番商品は固定客の購入比率が高く、

値上げしても販売への影響は限定的と予想している。

主力商品は値上げしてもその他商品とセット価格でお得感を出し、

客単価の下落を止め、客数アップを図る計画だ。


外食各社が品質の高いもの、味の良いものへと単価アップを図る中で、

牛丼大手は値下げ戦略を取っているのは対照的だ。

今回は吉野家が主導して値下げしているが、

松屋フーズは競合が少ない「トンカツ店」を25店舗出店する。

米や牛肉など原材料の値上りに対しこれ以上の値下げには無理があり、

異業種で成長を図る計画だ。


消費を盛り上げるには消費者の所得拡大が必至の中で、

流通各社が加盟するUAゼンセンは春の労使交渉の妥結状況まとめ、

3月末で295組合が妥結した結果、2.06%の賃上げとなった。

セブン&アイやニトリの先行した賃上げが中堅中小各社の底上げにつながり、

製造業と合せて消費者の心理にプラスに働くことにつながると期待する。


成長戦略で規制緩和を進める政府に対し、

食品業界は調味料や飲料で賞味期間を長くする動きが広がっている。

包装容器の改良や賞味期限の正確な見直しによって、

期限を従来より長く設定する。

食品流通の3分の1ルールによる過剰な食品廃棄を削減する商慣行を見直し、

消費者への影響等を検証し、今年度中にも対策をまとめる予定。


15年以上続いて来たデフレによって、

小売り・外食業界に安くなければ売れないと言う意識が底辺にあり、

より品質の良い・美味しいものへ及び腰になっている一面が大きい。


少子高齢化が進む国内で成長を図る為には、

より単価アップ出来る高品質商品を開発して行く事が不可欠であり、

消費者の意識変革を進める為にも政府の成長戦略の役割りは大きい。



今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司


その他、興味のある方は: http://www.asahi-kikaku.net
13年04月14日 11時22分53秒
Posted by: asahikikaku
「街角景気の改善が続いている」

内閣府がまとめた3月の景気ウオッチャー調査によると、

景況感を示す判断指数は前月比4.1ポイント上昇し、

57.3で過去最高の2006年3月の水準に並んだ。

中でも家計分野は5.2ポイント上昇し、56.9となり好調だが、

3月の短観で不調だった飲食は58.6と11.0ポイントアップした。

しかし地域的に見ると、近畿や関東圏の百貨店や高級レストランは好調でも、

北陸や九州などのドラッグやコンビニはやや悪いと声が上がっている。


小売業の業績に影響が出て来たのが百貨店であり、

13年2月期決算でJフロントは営業利益が前期比43%アップ、

高島屋も前期比21%アップと増益を達成し、14年度も営業益の更新を見込んでいる。

スーパー各社の2014年2月期業績見通しが発表されたが、

55社の内8割、43社が今期増収・増益を見込んでおり、

イオンを始め、3社に1社が過去最高益を更新する見通しだ。(日経)

しかし、イオンの岡田社長は

「株高などの資産効果が若い消費者にまで及ぶかは不透明」と慎重姿勢を崩さない。


特に食品への好影響は一番最後になるのは通例であるが、

消費者は商品の価値を見極めながら、

より美味しい・品質の良いものに価値観が移って行く事になる。


そこで、見方が分かれて来るのが来年4月に控えた消費増税だ。

大手小売りに続いて、ユニクロも消費増税後も店頭価格を据え置く事を方針を示し、

同じ商品は実質値下げとなる。

従って消費増税後の小売り価格表示は、

・価格据え置き型の店舗は従来通りの内税表示でお得感を出し、

・増税を総価格に転嫁する店舗は外税で税額が分かるように表示する、

この2パターンの価格表示が予想され、消費者の戸惑いが出て来るかも知れない。


これから1年、

消費増税後を想定した商品政策がスーパー初め各業態の話題を呼びそうだ。

・外食では吉野家の「牛丼並盛が常時280円」と100円の値下げ、

 同社では客数・売上が3割増加すると計画している。


・コンビニ経済圏の拡大で営業最高益を出している大手3社の出店戦略に、

 ファミリーマートは今期1500店の最高出店計画を出したが、

 反対にローソンは新規出店を抑え、既存店の強化を打ち出している。

 この2社の政策の違いが1年後にどう評価されるか、注目している。


・生協の中では、コープさっぽろが弁当や総菜の宅配を始める。

 一般の食品と一緒に品質管理に気を使う総菜を宅配し消費者ニーズに答える。

 又、コープみらいは食品や日用品の移動販売を千葉県から始めた。

いづれも、買い物難民の高齢者や不便な地方消費者に対して、

生協としても位置付けを明確にして企業の存在をPRして行く戦略だ。


・日本マクドナルドは業績の落ち込みで定番品に投資を集中して来た政策を

 期間限定の季節商品を発売する方向に転換する。

 コンビニや牛丼店との競争が激しく、政策を変更する。


これはスーパーの惣菜・米飯でも同じことが言える。

総菜の中でも売れ筋の定番商品には地域性や季節感は薄く、

どこでもいつでも売れているが、それだけでは売上は伸ばせない。

日々来店されるお客様に対し、季節感を感じさせる商品や

オーと思わせる商品提案がお客様満足につながり、支持向上につながる。


今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司


その他、興味のある方は: http://www.asahi-kikaku.net
13年04月07日 11時03分30秒
Posted by: asahikikaku

「3月・小売業で景況感改善、5ポイント上昇」

日銀がまとめた3月の企業短期経済観測調査では、

企業の景況感を示す非製造業の業況判断指数(DI)がプラス6となり、

前回調査の2012年12月より2ポイント上昇した。

消費関連の業種でも回復ぶりに違いが出ており、

宿泊・飲食サービスや卸売業はマイナスとなり水面下に留まった。(日経)


小売業のプラス6は百貨店の宝飾品など高額品やデパ地下の食料品、

大手スーパーでは高級ワインなどの売れ行きが好調であり、

普段の一般消費の上昇にはまだ時間がかかりそうだ。


景気回復を背景に今年のゴールデンウイーク(GW)は、

前半3日(27~29日)と後半4日(3~6日)に分かれる為、

海外旅行が減り、国内旅行など近場の行楽にシフトしそうだ。

国内旅行は12年に記録した過去最高の旅行者数を上回る勢いで、

予約数はJTBは1割弱、日本旅行は同15%、阪急交通社も10%伸びている。

特にディズニーランドや東京スカイツリーなどに人気が集まっている。


スーパー惣菜のGW情報は
http://www.asahi-kikaku.net/service/detail_30.htmlをご参照下さい。


これから行楽シーズンを迎えて、食品の需要増加が見込まれる中で

安全安心に影響するニュースが出て来た。

・中国で発生した鳥インフルエンザで感染者が18名を越え6人が死亡、

 「H7N9」型は弱毒性であるが、人から人への感染はまだ不明で

 ハトやうずらの家禽からウイルスが見つかっている事から要注意。


・BSE対策で食品安全委員会は国内の食肉検査を免除する牛の月齢を

 「48カ月以下」に引き上げることを容認する原案が示された。

 これまでの「20カ月」から「30カ月」に緩和されたばかりなのになぜそれほど急ぐのか。


それを見越してか、牛丼各社が一斉に値下げを発表した。

・大手のゼンショーは「すき家」の牛丼を30円値下げして¥250に

 吉野家、松屋も値下げに付随する予定という。

30円値下げして消費が増えるでしょうか。

消費者のニーズはもっと違うところにあると思えて仕方ありません。


消費税還元セール禁止法案が波紋を広げています。

政府は22日、消費増税に合せ増税分を円滑にする特別措置法を決定しましたが、

どこまでが禁止なのか不明確で懸念や反発が広がっています。


その中、婦人服チェーンのしまむらは2014年4月以降に同じ商品であれば、

消費税が5%から8%に上がっても、表示価格を値上げしないことを発表。

同社は仕入原価や物流コストダウンで実質値上げに対応するとしている。


スーパー大手のイオンやセブン&アイも還元セールに反対しているので

消費増税分の値上げは抑えた価格設定になる可能性は高い。

1円・2円の利益で商売をしている食品スーパーはこの競争から離れる政策が重要です。


駅中店舗が好調な東日本鉄道は上野駅に地域産品店の「のもの」を出店し、

売場は30坪弱でありながら日商70万とコンビニを上回っているという。

品揃えは各地の産物で価格帯も当然高いが、他店にはない「エッ」と思う商品が多く、

立地の良さもあり人気を博しているようだ。


日本マクドナルドの苦戦が続いているが、原田社長はその理由を

「我々の創造力が落ち、顧客に驚きを提供出来なかったことにある」と述べている。


日々の顧客が同じである食品スーパーにおいても同様な事が言え、

変わらない品揃えに新たな品揃えと情報が重要になっている。



今週の1品 * スーパーのお惣菜、弁当、寿司


その他、興味のある方は: http://www.asahi-kikaku.net

«Prev1Next»