2017年 10月の記事一覧
ある測量会社で、入社1年目の社員に面談をして仕事への意欲を上げるように先日、頼まれました。
この若者と話している内に、次のようなことをこの若者から感じました。
・仕事に自信がない
・失敗する勇気がない
・自分が向いていない仕事に本気を出すと損
・本気を出して失敗したら損
・自分がこの仕事に向いているか知りたい
というようなことを感じました。
そこで、若者との面談の中で知り得た情報と彼の人相から、この若者が測量業界で向いている所と努力が必要な所をアドバイスすると霧が晴れたような顔になって、偉く感謝されました。
この経験から、今の若者には、
・無駄な努力をしたがらない
・失敗を恐れる
・その仕事に向いているか
を知りたがる傾向があることに気が付きました。
このような若者が主流であるならば、求人広告には、
1.当社には、こんな仕事があると列挙し、
2.この仕事には、こういう人が向いている
3.仕事を覚える為には、「失敗してもいいんだよ」というメッセージを入れていく
ことがポイントではないかと思い至りました。
1.信頼感を与える。最も望ましいのは、互いに信頼し合っている状況を築くこと。
・目を見て話す
・傾聴
・ラポールの技術
・信頼と信用の使い分けと共通認識を計る など
2.居場所を与えること。安心安全で、あなたが居て良い場所であることを認識してもらうこと。
・名前を呼ぶ機会を増やす
・寄り添う
・井戸端会議
・ストローク、ありがとうカード など
3.親密感を与える。
・サイト、スマイル、スキンシップ
・食事会、レクリエーション など
4.一緒に行う機会を増やす。共同作業(一緒に同じ作業を行う)、協力作業(一緒の場所で分業された作業を協力して行う)を行う機会を増やす。
・2人で共同作業、協力作業
・一緒にボランティア
・一緒に成果を出す など
5.自己重要感を持たせる。あなたが、この組織やチームにとって重要な存在であることを認識させること。
・役割分担
・リフレーミング
・言語的説得とエビデンス など
日本国政府が進める働き方改革には、労働時間の制約、厳密な時間管理、ダブルワークの推進、労働監督行政の強化など従業員の帰属意識や仕事へのモチベーションを低下させ、チームワークを壊す政策が含まれており、ブルーカラーやホワイトカラーの別なく悪しき欧米の働き方価値観を我が国に蔓延させようとしています。
このままでは、日本の企業から帰属意識を含む企業ロイヤリティ、チームワーク、「仕事は楽しい」という価値観、働くことへのモチベーションが失われていく可能性が高まっていきます。
従って、企業防衛の観点から企業独自で企業ロイヤリティ、チームワーク、モチベーション向上策を進めて行くことが肝要です。
企業ロイヤリティやチームワークを高めるために、今注目されているのが脳内物質・オキシトシンです。
オキシトシンの効用は、
・人の愛情を高める
・人の所属の欲求を高め、所属するグループへの帰属意識を高めます。
・メンバーへの信頼感を高めます。
・愛着するグループ外へは、排他的、闘争的になりがちになります。
・人に関しては、オキシトシンは、脳内物質・ドーパミンとセロトニンの分泌を促し、それらの効用を引き出します(HOME回路)。
であり、
ドーパミンの効用は、
・人に達成感をもたらし、また挑戦したいと思わせる
・人に行動や仕事へのやる気、挑戦意欲、成長意欲をもたらす
・集中力や注意力を与え、学習を強化する
セロトニンの効用は、
・精神の安定をもたらし、落ち着いた意欲を与える
・内発的動機づけをもたらす
・幸福感と体内時計を正常に機能させる
です。
オキシトシンは、HOME回路の働きにより、オキシトシンの愛と所属の効用のみならず、ドーパミンとセロトニンの効用も合わせて得られ、従業員のモチベーション、企業ロイヤリティ、チームワークを高める効果が極めて高い脳内物質です。
オキシトシンの活用を意識して、企業文化建設を行うべきでしょう。